今年、結成25周年となるPsycho le Cému。
空白の期間、楽しいこと、そして悲しいこと、さまざまな出来事を経て迎える結成記念日の5月3日。
この企画では、25年という時間、現在の思いを、メンバー一人ひとりが語ります。
トップバッターはAYA。キュートで可愛いキャラを確立し、
さらにギタリストやコンポーザーとしての才能を開花させてきました。
そんな彼が、いま見つめているものとは。
充実の2023年を締めくくったZepp Shinjukuでのライヴ
●2023年は、“RESISTANCE”というコンセプトのもとで、スケジュールを先に発表したうえで活動を続けてきたわけですが、振り返ってみるといかがですか。
「一本一本確実にやれた感があったんで、よかったですね。ファイナルのZepp Shinjukuは、映像を入れたり、インストがあったり、やることも新しいことも多かったんで、ハードルがぐっと上がった感じだったんですけど、準備はきっちりできたし、丁寧にできた感じはあります」
●ファイナルは盛りだくさんなライヴでしたが、いろんな要素を盛り込んだ形で最後を締めくくりたかったんですか。
「とりあえず、アルバムの曲を全部やりたいというのを決めました。曲を小出しにしてたんで、まとめたかったんです。それは、ツアーで積み上げてきてたんで問題ないだろうと思ってたんですけど、衣装の早替えをしたいっていうのをYURAサマとDAISHI君が言い出して」
●衣装を着替えるというアイデアが先?
「夏ぐらいから言ってましたね。それで、どうやってやる?っていう話をして」
●着替えるための時間が必要ですもんね。
「アンコールは時間があるけど、衣装が3パターンあるから、ライヴ中の着替えの時間をどうしようって。DAISHI君が、“俺とLida君でアコースティックできるけど”、みたいな感じで勝手にチーム分けして、“自分ら三人でインストできる?”って聞いてきたんです。それでseekが、“俺らMIMIZUQで一回やったからできるよ”みたいなことを軽く言っちゃったんで、どうするんやろうと。それから何ヶ月かじっくり考えて作り上げました」
●Psycho le Cémuではインストを演奏することはあったんですか。
「アルバムにインスト曲を入れたことはあるんですけど、Lidaさんなしでインストをやるのは僕ら的には挑戦でしたね。ギターをフィーチャーするならLidaさんはいてほしいと思ってたから、Lidaさんなしでやるんか~と思いました」
●選曲をしたのは?
「僕が決めました。YURAサマからは、“インストの次の曲の「Revenger-暗闇の復讐者-」につながりさえすればいいから、一回考えて”って言われたんです。それから、『四季』というテーマを考えて、全部の季節が入れられるか、歌詞の中の季節を表す言葉をめっちゃ探しました。YURAサマがいつも歌ってる「AREA」っていう曲で、YURAサマがドラムを叩いたら面白いなと思って、そこから広げていった感じです」
●ライヴでインストを披露してみて、いかがでしたか。
「意外といい反応だったんでよかったですね。MIMIZUQでインストをやったときにすごくいい緊張感で、インストも面白いなと思ってたんですけど、今回三人ともそんな感じだったんでよかったと思います」
25年で変わったこと、変わっていないこと
●今年は25周年記念の年ですが、結成当時を思い出すともう遥か遠くのような感覚でしょうか。
「遠い感じですね、僕は。その頃に思っていたのとは違うゴールに向かってるような気がします。最初は、もっとミュージシャンじゃないものになりたかったのかもしれない。バンドのコンセプトもそうですし、売れるために集まったんだっていう意識があったから。音楽は二の次とまでは言わないけど」
●AYAさん自身も売れることにすごく憧れていたんですか。
「憧れてたというか、巻き込まれたというか。DAISHI君の思想がバンドに蔓延していって、実際にバンドは上手いこと転んでいったから、すごい考え方やなって納得もしてました。でも、音楽も大事やなっていうふうにシフトチェンジするときがあって、そこから変わったんですよね」
●結成時に思っていたイメージというのは?
「22歳でデビューして、25歳ぐらいにはもうドカーンって売れてるって予定だったんですよ」
●その先のことは考えてました?
「30歳ぐらいまでは見えましたけど、ある程度まで売れてなかったら、ずっとこの業界に残って、続けることはできないだろうなみたいなのはありましたよね」
●当時はそうでしたね。
「それが今もうとっくにその年齢を通り越えて(笑)。全然違う景色ですね」
●25年前、Psycho le Cémuを始めた当時の自分を振り返ると、よくやったなと思いますか。いい決断したぞ、お前って。
「いい決断だったと思いますね。あのままPsycho le Cémuに入ってなかったら、たぶんとっくにバンドをやめてると思うんですね。東京に出てきて勝負するような性格でもなかったから。バンドを動かすには、やっぱり人間力みたいなものもいるじゃないですか。そういうところは自分に圧倒的にないから」
●DAISHIさんと一緒にやるのは、すごくいい選択だったと。
「やっぱりなるべくしてなってるんだと思うんです。人間力が強い人が集まると、ぶっ壊れることも多いじゃないですか。だからいいバランスだったんじゃないですかね。DAISHI君の人選がちょうどよかったとか」
●DAISHIさんに人を見る目があったんですね。
「それは、自分でも言ってますね。経営をするうえでも、自分の人選は成功するみたいな自信はあるみたいです」
●なるほど。AYAさん自身のギタリストやミュージシャンとしての意識が変化した部分はありますか。
「やっぱり全然違いますね。昔やりたいと思ってたことが、最近はできるようになってますね、特に今回のインストとか。最初は、技術も引き出しもないのに、ステージで目立っているYURAサマと僕がフィーチャーされてたんです。でもメジャーデビューする頃に、急にLidaさんにスイッチして」
●人気が?
「全部ですね。事務所、レコード会社、ファンとか全部。曲というか音楽というか、そういう方向のものが注目されたときがあって。やっぱり結局音楽なんやなって。Lidaさんは天才や、すごい、みたいな空気感が全体に出てきました」
●それまでは、ツインギターとしてLidaさんに負けてるみたいな意識は特になかったんですか。
「なかったですね。僕は上手で派手で目立つほうのギターっていう意識で、実際に人気もあったし。それがメジャーデビューする頃には、Lidaさんが一番人気ぐらいになってて。ギタリストとして説得力があったんじゃないですかね。僕は見た目だけでチャラチャラしてるから、蓋を開けてみたら空っぽやんみたいなのが、当時あったんやと思う」
●焦りました?
「めっちゃ焦りました。デビュー前ぐらいから曲も書き出してたけど、選曲会でも落ちまくって。それでもひたすら書き続けて、Mix Speaker’s,Inc.ではメインコンポーザーになれて、ちょっとずつ評価をもらえるようになって。最近は、MIMIZUQの活動でもPsycho le Cémuのアルバムでも評価してもらえるようになって、やっとここまできたなっていう感じはあります」
●Psycho le Cémuのメンバー間の関係性みたいなところでは、変化はありますか。
「変わったかもしれない。seekの立ち位置が明らかに変わりましたね。今はバンドを引っ張る側になってるから」
●AYAさんは、Psycho le Cémuを引っ張りたいとかそういう気持ちはありませんか。
「若い頃はありましたね、活動休止する前とか。でも、いまは思わないです。バンドを引っ張るメンバーがちゃんといるし、サポートする側に回ろうと思ってます。Psycho le Cémuでは一番末っ子でいられるというか、そういう楽さはあります。いまは、実家を出た子どもが帰ってきてる感覚やと思うんです。もう大人になってるから、ケンカしないぞみたいなのもありますね」
●ギタリストとしての意識が変わったり、いろんなことができるようになっても変わらない?
「そこは変わらないですね、そんな気がします」
●末っ子みたいな感覚というのは、どういうときに感じるんですか。
「普段かな(笑)。車で移動してるときとか。人間性のところですよね」
●それは、かわいがられてる? 甘やかされてる?
「両方じゃないですかね。わがままも言えると思います。やっぱり年上二人はわがままを言いにくいんじゃないですかね」
●逆に、自分の意見が通るとかではないんですね
「年下やと、わがままも言えるじゃないですか。だから、DAISHI君はソロをやったときに年上のメンバーばっかりを集めたんです。自分が一番年下で自分がわがままを言えるように。僕もMix Speaker’s,Inc.をやって思うんですけど、バンドを引っ張る側はしんどいときがあるんですよ」
SFというテーマから、新ヴィジュアルは宇宙服?
●今年の5月3日で、ぴったり結成25周年なんですよね。
「5月3日が初ライヴだったんでぴったりです。でも、5月3日を結成記念日って言い出したのは、再結成してからですね。スタッフの人はどっちかというと、10月2日のデビュー記念日を意識してたんで、“いや、それやったら5月3日が結成日なんやけど”っていうのを僕が言い出したんです。僕はそのことを覚えてたから。でも、メンバーはそんなにピンと来てなくて。だってLidaさんは、“10月9日が初ライヴの日”って言ってましたからね(笑)」
●そんな中、AYAさんが5月3日をずっと覚えていたのは、やっぱり何か思うところがあったから?
「記憶に残ってますよね。大阪西九条BRAND NEWの初ライヴは覚えてます」
●25周年の5月3日、神田明神ホールでのライヴはどんなものになりそうでしょうか。
「2023年の一年、バンドにフィーチャーして、Psycho le Cémuに欠けていた部分を補うようなライヴをしてきた気がするんですよ。演奏を重視したりとか。それを踏まえて、Psycho le Cémuの長所を伸ばそうみたいなムードに変わってきてるんで、お芝居があったりするのかなという気はしますね。インストとか音楽で感動させる部分も大事やと思うんで、それと芝居の面白さみたいなのを、両方ワンマンで見せれたらもっとよくなるんかなと思います」
●新しいコンセプトやライヴのタイトルも発表されました。
「前回はYURAサマがプロデューサーでしたけど、今回はみんなで話してます。DAISHI君が最初にSFっていうヒントを出したんですよ。それで、SFをテーマにみんながいろいろアイデアを持ち寄って。ある程度固まってから、Lidaさんが五体のキャラクターを下描きしてくれました。それからいま、ストーリーについて話をしてますね」
●AYAさん個人として、何か思い描いていた世界観やイメージはありましたか。
「SFというテーマを聞いて、いいんじゃないかなと思いました。メジャーデビューのときはドラクエの世界観があったし、前回の“RESISTANCE”は暗い世界やったんで、次はピカピカしたいというか、近未来っぽいほうがテイスト的にはいいんかなと思ってました」
●自分のキャラとして、こういう衣装、こういう格好がしたいっていうのはありました?
「キャラクターの年齢層でいうと、“RESISTANCE”ではちょっと年齢が上の女性だったんですよね。年齢はちょっと落とそうかなと思います。でも、たぶん僕が一番変な恰好をしてると思うんですよ。昨日が撮影だったんですけど、蓋を開けてみたら、あれって。(過去の)seekみたいに着ぐるみにまではなってないですけど、たぶん僕が一番変やと思うんですね」
●(資料の写真を見て)宇宙っぽい感じですね。顔が見えないのは残念かも。
「中身はちゃんとピンクのウィッグで、ライヴではかぶらないです。宇宙服っぽいのがいいんじゃないかと思って出したイメージ画像は可愛かったんですけど、実写化したらこうなるんやなって」
●ヴィジュアル的にはいわゆる女形というスタイルを25年やり続けていらっしゃるわけですけど、それはずっとやり続けるつもりでしたか。
「昔は、いつかやめるやろうなと思ってました。たとえばバンドが売れて、ソロを始めたりするときは普通にやるとか。そういうことはあるやろうと思ってたんですけど、それもなくなりましたね。いまは、求められてることをやろうかなっていう感覚になってます」
AYAとして音楽をしているのだから、売れたい
●25周年を控えて、それより先、たとえば30周年が見えてきているみたいな感覚はあったりしますか。
「30周年はこんな感じかなっていう話は、メンバーではしてますね。5年って結構遠いですけどね。個人的には、バンド業界全体が5年後にどうなってるんやろなっていうのを最近は考えてます。バンドのことより、バンドの外のことをよく考えてますね」
●Psycho le Cémuとしては、このまま自然に30周年にたどり着くだろうみたいな感覚?
「いやいや、そこまでに何かひとつ作らんとあかんと思ってます。メンバーの温度感を合わせる何かを作りたいんですよね」
●ん~、そう聞くと、温度感が違うのかなってちょっと思っちゃうんですけど。
「いや、温度感とはちょっと違うのかな。ファイナルでインストをしたじゃないですか。そのとき三人とも緊張感が一緒やったんです。普段のライヴだと、同じ曲でも、緊張してるメンバーとリラックスしてやってるメンバーがいたりするんですよ。バラードだとDAISHI君だけずっと意気込んでピリピリしてるけど、周りのメンバーはそうでもないとか。でも、メンバーの温度感って大事やと思うから、それは曲に対してだけじゃなくて、バンド活動に対してもそうなんかなと思うんですね。いまは、メンバーそれぞれがいろんな活動をしたり、それこそ経営者やったりもするから、Psycho le Cémuに対する温度感を揃える何かが要るんかなと思いますね。最近で言うと、Waiveもメンバーみんな環境が違う中で、武道館というゴールを作ったじゃないですか。そこで、みんなでグワーッていくあの感じが、僕らもあるといいんかなと。もちろん解散じゃなくていいんですけど」
●五人のベクトルみたいなのを揃えるための何か。
「そういう作業が要るかなと最近は思ってるんですね。歳いけばいくほど難しくなると思うんです。昔は給料も一緒で、もっとでっかい家に住みたい、でっかく売れたいって、みんなが同じように思ってたけど、いまはそれぞれに思うところがあるから」
●でもだからこそ、この歳になって違いがある中で一緒にバンドをやれていることに、大きな価値があるのかなと思うんですよね。
「それはすごいと思います。ただ、ずっとこのままというのも違うかなと思うんです」
●AYAさんとしては、とにかく続けられればいいっていうふうには考えていない?
「売れたいっすね~(笑)。まだ売れたいって、ちょっと思ってるかもしんないっす。ちょっとじゃないな、売れたいですね」
●単に好きだから、楽しいからやる、のとは違うんですね。
「音楽を趣味でやるなら、趣味に切り替えたいんですよ。中途半端になるのがイヤなんですね、そういう性格やから」
●ファンの方に求められている恰好をしたAYAとして音楽をしているから、趣味と割り切れないみたいなのがあるのかな。
「そうかもしれない。本当に趣味だったら、すっぴんでやるかもしれないですよね。それで音楽はできるから。でもこうやってAYAというキャラクターをやるんだったら、売れたいと思うんですよ。俺は仕事にしてるわけやから」
●もともと女の子の恰好をしたかったわけじゃないですもんね。
「そう。だからみんなとちょっと違うんですよ」
●でも、まずは長く続けていただきたいですけどね、30周年と言わず。
「ここまでくると、行けるとこまで行きたいですね」
全国TOUR決定!!
Psycho le Cému
25th ANNIVERSARY「QUARTER CENTURY」
25周年結成記念日ライブ
Galaxy’s 伏魔殿〜銀河を駆け抜けろ〜
2024.05.03(金)神田明神ホール
2024全国ツアー「METEOR MISSION」
2024.07.06(土)新宿BLAZE ~ミッション開始~
2024.07.07(日)新宿BLAZE ~ミッション開始~
2024.07.13(土)新横浜NEW SIDE BEACH!! ~ミッションYURAサマ~
2024.07.14(日)新横浜NEW SIDE BEACH!! ~ミッションYURAサマ~
2024.07.20(土)水戸LIGHT HOUSE ~ミッションseek~
2024.07.21(日)水戸LIGHT HOUSE ~ミッションseek~
2024.07.27(土)福岡DRUM Be-1 ~ミッションLida~
2024.07.28(日)福岡DRUM Be-1 ~ミッションLida~
2024.08.03(土)OSAKA MUSE ~ミッションAYA~
2024.08.04(日)OSAKA MUSE ~ミッションAYA~
2024.08.10(土)HEAVEN’S ROCKさいたま新都心VJ-3 ~ミッションDAISHI~
2024.08.11(日)HEAVEN’S ROCKさいたま新都心VJ-3 ~ミッションDAISHI~
2024.08.21(水)柏PALOOZA ~ミッションYURAサマ~
2024.08.22(木)柏PALOOZA ~ミッションYURAサマ~
2024.08.24(土)HEAVEN’S ROCK宇都宮VJ-4 ~ミッションseek~
2024.08.25(日)HEAVEN’S ROCK宇都宮VJ-4 ~ミッションseek~
2024.08.31(土)名古屋ELL ~ミッションLida~
2024.09.01(日)名古屋ELL ~ミッションLida~
2024.09.07(土)仙台MACANA ~ミッションAYA~
2024.09.08(日)仙台MACANA ~ミッションAYA~
2024.09.15(日)浜松窓枠 ~ミッションDAISHI~
2024.09.16(月、祝)浜松窓枠 ~ミッションDAISHI~
2024.09.22(日)恵比寿LIQUID ROOM ~最終ミッション~
2024.09.23(月、祝)恵比寿LIQUID ROOM ~最終ミッション~
FC特典付きチケット ¥11,000
FCチケット ¥6,600
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一般チケット ¥6,600
当日券 ¥1,100
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2025.05.02(金)姫路XXX
2025.05.03(土)姫路XXX
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